詩篇100-102 ; Ⅰコリント1

詩篇

第100篇

100:1全地よ、主にむかって喜ばしき声をあげよ。
100:2喜びをもって主に仕えよ。
歌いつつ、そのみ前にきたれ。
100:3主こそ神であることを知れ。
われらを造られたものは主であって、
われらは主のものである。
われらはその民、その牧の羊である。
100:4感謝しつつ、その門に入り、
ほめたたえつつ、その大庭に入れ。
主に感謝し、そのみ名をほめまつれ。
100:5主は恵みふかく、そのいつくしみはかぎりなく、
そのまことはよろず代に及ぶからである。

第101篇

101:1わたしはいつくしみと公義について歌います。
主よ、わたしはあなたにむかって歌います。
101:2わたしは全き道に心をとめます。
あなたはいつ、わたしに来られるでしょうか。
わたしは直き心をもって、わが家のうちを歩みます。
101:3わたしは目の前に卑しい事を置きません。
わたしはそむく者の行いを憎みます。
それはわたしに付きまといません。
101:4ひがんだ心はわたしを離れるでしょう。
わたしは悪い事を知りません。
101:5ひそかに、その隣り人をそしる者を
わたしは滅ぼします。
高ぶる目と高慢な心の人を耐え忍ぶ事はできません。
101:6わたしは国のうちの忠信な者に好意を寄せ、
わたしと共に住まわせます。
全き道を歩む者はわたしに仕えるでしょう。
101:7欺くことをする者は
わが家のうちに住むことができません。
偽りを言う者はわが目の前に立つことができません。
101:8わたしは朝ごとに国の悪しき者を
ことごとく滅ぼし、
不義を行う者をことごとく主の都から断ち除きます。

第102篇

102:1主よ、わたしの祈をお聞きください。
わたしの叫びをみ前に至らせてください。
102:2わたしの悩みの日にみ顔を隠すことなく、
あなたの耳をわたしに傾け、
わが呼ばわる日に、すみやかにお答えください。
102:3わたしの日は煙のように消え、
わたしの骨は炉のように燃えるからです。
102:4わたしの心は草のように撃たれて、しおれました。
わたしはパンを食べることを忘れました。
102:5わが嘆きの声によって
わたしの骨はわたしの肉に着きます。
102:6わたしは荒野のはげたかのごとく、
荒れた跡のふくろうのようです。
102:7わたしは眠らずに
屋根にひとりいるすずめのようです。
102:8わたしの敵はひねもす、わたしをそしり、
わたしをあざける者はわが名によってのろいます。
102:9わたしは灰をパンのように食べ、
わたしの飲み物に涙を交えました。
102:10これはあなたの憤りと怒りのゆえです。
あなたはわたしをもたげて投げすてられました。
102:11わたしのよわいは夕暮の日影のようです。
わたしは草のようにしおれました。
102:12しかし主よ、あなたはとこしえにみくらに座し、
そのみ名はよろず代に及びます。
102:13あなたは立ってシオンをあわれまれるでしょう。
これはシオンを恵まれる時であり、
定まった時が来たからです。
102:14あなたのしもべはシオンの石をも喜び、
そのちりをさえあわれむのです。
102:15もろもろの国民は主のみ名を恐れ、
地のもろもろの王はあなたの栄光を恐れるでしょう。
102:16主はシオンを築き、
その栄光をもって現れ、
102:17乏しい者の祈をかえりみ、
彼らの願いをかろしめられないからです。
102:18きたるべき代のために、この事を書きしるしましょう。
そうすれば新しく造られる民は、
主をほめたたえるでしょう。
102:19主はその聖なる高き所から見おろし、
天から地を見られた。
102:20これは捕われ人の嘆きを聞き、
死に定められた者を解き放ち、
102:21人々がシオンで主のみ名をあらわし、
エルサレムでその誉をあらわすためです。
102:22その時もろもろの民、もろもろの国は
ともに集まって、主に仕えるでしょう。
102:23主はわたしの力を中途でくじき、
わたしのよわいを短くされました。
102:24わたしは言いました、「わが神よ、
どうか、わたしのよわいの半ばで
わたしを取り去らないでください。
あなたのよわいはよろず代に及びます」と。
102:25あなたはいにしえ、地の基をすえられました。
天もまたあなたのみ手のわざです。
102:26これらは滅びるでしょう。
しかしあなたは長らえられます。
これらはみな衣のように古びるでしょう。
あなたがこれらを上着のように替えられると、
これらは過ぎ去ります。
102:27しかしあなたは変ることなく、
あなたのよわいは終ることがありません。
102:28あなたのしもべの子らは安らかに住み、
その子孫はあなたの前に堅く立てられるでしょう。


Ⅰコリント

第1章

1:1神の御旨により召されてキリスト・イエスの使徒となったパウロと、兄弟ソステネから、1:2コリントにある神の教会、すなわち、わたしたちの主イエス・キリストの御名を至る所で呼び求めているすべての人々と共に、キリスト・イエスにあってきよめられ、聖徒として召されたかたがたへ。このキリストは、わたしたちの主であり、また彼らの主であられる。
1:3わたしたちの父なる神と主イエス・キリストから、恵みと平安とが、あなたがたにあるように。
1:4わたしは、あなたがたがキリスト・イエスにあって与えられた神の恵みを思って、いつも神に感謝している。1:5あなたがたはキリストにあって、すべてのことに、すなわち、すべての言葉にもすべての知識にも恵まれ、1:6キリストのためのあかしが、あなたがたのうちに確かなものとされ、1:7こうして、あなたがたは恵みの賜物にいささかも欠けることがなく、わたしたちの主イエス・キリストの現れるのを待ち望んでいる。1:8主もまた、あなたがたを最後まで堅くささえて、わたしたちの主イエス・キリストの日に、責められるところのない者にして下さるであろう。1:9神は真実なかたである。あなたがたは神によって召され、御子、わたしたちの主イエス・キリストとの交わりに、はいらせていただいたのである。
1:10さて兄弟たちよ。わたしたちの主イエス・キリストの名によって、あなたがたに勧める。みな語ることを一つにし、お互の間に分争がないようにし、同じ心、同じ思いになって、堅く結び合っていてほしい。1:11わたしの兄弟たちよ。実は、クロエの家の者たちから、あなたがたの間に争いがあると聞かされている。1:12はっきり言うと、あなたがたがそれぞれ、「わたしはパウロにつく」「わたしはアポロに」「わたしはケパに」「わたしはキリストに」と言い合っていることである。1:13キリストは、いくつにも分けられたのか。パウロは、あなたがたのために十字架につけられたことがあるのか。それとも、あなたがたは、パウロの名によってバプテスマを受けたのか。1:14わたしは感謝しているが、クリスポとガイオ以外には、あなたがたのうちのだれにも、バプテスマを授けたことがない。1:15それはあなたがたがわたしの名によってバプテスマを受けたのだと、だれにも言われることのないためである。1:16もっとも、ステパナの家の者たちには、バプテスマを授けたことがある。しかし、そのほかには、だれにも授けた覚えがない。1:17いったい、キリストがわたしをつかわされたのは、バプテスマを授けるためではなく、福音を宣べ伝えるためであり、しかも知恵の言葉を用いずに宣べ伝えるためであった。それは、キリストの十字架が無力なものになってしまわないためなのである。
1:18十字架の言は、滅び行く者には愚かであるが、救にあずかるわたしたちには、神の力である。1:19すなわち、聖書に、
「わたしは知者の知恵を滅ぼし、
賢い者の賢さをむなしいものにする」
と書いてある。1:20知者はどこにいるか。学者はどこにいるか。この世の論者はどこにいるか。神はこの世の知恵を、愚かにされたではないか。1:21この世は、自分の知恵によって神を認めるに至らなかった。それは、神の知恵にかなっている。そこで神は、宣教の愚かさによって、信じる者を救うこととされたのである。1:22ユダヤ人はしるしを請い、ギリシヤ人は知恵を求める。1:23しかしわたしたちは、十字架につけられたキリストを宣べ伝える。このキリストは、ユダヤ人にはつまずかせるもの、異邦人には愚かなものであるが、1:24召された者自身にとっては、ユダヤ人にもギリシヤ人にも、神の力、神の知恵たるキリストなのである。1:25神の愚かさは人よりも賢く、神の弱さは人よりも強いからである。
1:26兄弟たちよ。あなたがたが召された時のことを考えてみるがよい。人間的には、知恵のある者が多くはなく、権力のある者も多くはなく、身分の高い者も多くはいない。1:27それだのに神は、知者をはずかしめるために、この世の愚かな者を選び、強い者をはずかしめるために、この世の弱い者を選び、1:28有力な者を無力な者にするために、この世で身分の低い者や軽んじられている者、すなわち、無きに等しい者を、あえて選ばれたのである。1:29それは、どんな人間でも、神のみまえに誇ることがないためである。1:30あなたがたがキリスト・イエスにあるのは、神によるのである。キリストは神に立てられて、わたしたちの知恵となり、義と聖とあがないとになられたのである。1:31それは、「誇る者は主を誇れ」と書いてあるとおりである。


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